052-744-2934 nuh.can-career@med.nagoya-u.ac.jp

IPE

多職種連携教育 (Interprofessional Education: IPE)

IPEの背景

  • 医療安全、患者ケアの質の向上、医療の効率化をはかるため、また、未曾有の超高齢化を迎え、政府は住み慣れた自宅で最期を迎えられるよう地域包括ケアの推進に力をいれている。その実践には多職種連携医療(IPW)が重要視されています。
  • WHOは1988年と2010年の2回チーム医療実践のために、卒前教育におけるIPEの導入を奨励しています。

なぜIPEが必要なのか?

Frenk et at(2010; Lancet, 376: 1923-1958)によると、

    • ニーズに一致しない専門職の組み合わせ
    • チームワーク不足
    • リーダーシップ不足
    • 医療における階層化の存在
    • 狭い専門性重視による全体把握不足
    • チームの継続性不足
    • 専門職者の労働市場の不均衡   

これらの問題が臨床現場で起きていると報告している。これらを改善するためには卒前教育でその多職種連携医療の理解と実践力を習得するために多職種連携教育が充当である。

IPEとは

医療環境モデルのひとつで、従来、医師が中心となり医療業務を行っていたが、医療従事者がお互い対等に連携し情報を共有することで患者中心の医療を実現しようとするもの。

IPEの定義

CAIPE 2002による定義(Center for the Advancement ofInterprofessional Education)

Interprofessional Education occurs when two or more professions learn with, from and about each other to improve collaboration and the quality of care”

“複数の領域の専門職が連携及びケアの質を改善するために、お互いから、お互いについて、お互いに学ぶこと“

IPEで学ぶべき領域

具体的に個々に求められる能力

チームコミュニケーションの4つのスキル

チームマネジメントの3要素

1)チームビルディング

  • 自由に話しができるように良い雰囲気の中で良い関係を構築する
  • 初めの自己紹介が大事!楽しくやりましょう!!

2)アサーション

  • 自分も相手も大切にする自己表現
  • 相手を批判せず受け止め自分の意見も伝える

3)ファシリテーション

  • 中立的な立場でチームのプロセスを管理し、チームワークを引き出し、そのチームの成果が最大となるように支援する
  • みんなに意見を求めよう

4)コンフリクト・マネジメント

  • チームの成長のためにコンフリクトは避けられない
  • 目的と手段を整理しよう

チーム全員が同じトラックに乗り、各職種の役割を理解し、職種間及び患者家族と情報共有し、目標に向かって恊働する。その前輪はファシリテータの意見を引き出す力、後輪はメンバー一人一人の意見であり積極的な参加である。

名古屋大学が段階的継続的IPEの教育システム構築に向けて、名大病院医学部を中心に教員によるIPEネットワークを作り実現に向けて努力しています。

    

  1. 医学科1年次へのiPEG (IPE Game)
  2. 4年次選択講義IPE 医・薬・看護・理学・作業・社福学生 2日間
  3. 5年次ポリクリIPE 医・薬・看護(不定期) 半日 年17回
  4. 患者参加型6年次ポリクリ2 在宅IPE 医・看護・理学 在宅診療

課外活動

  1. 糖尿病IPE 医・薬・看護・栄養 地域病院での糖尿病教室
  2. iPEDを使った糖尿病患者支援 医・薬・看護 時間距離を超えたIPE

ポスター:1)〜4)のまとめ

写真1:課外活動1)

   

名古屋IPEネットワーク

 2011年に名大地域医療教育学講座に着任してから、医学、薬学、看護学生参加による多職種連携教育(IPE)のプログラムを開発した。

 その際、それぞれトライアルで学習効果の検討した上で、カリキュラムへの導入を行った。他学部他学科の協力を得て実習を実践するためには事前準備として、IPEに対する共通理解、文化的な差異に対する理解、目標設定、シナリオ作成、など多くの壁を乗り越えて実現に至るまで数年を要した。

 徐々に理解が広がり、学部間のネットワークを作り、3〜4ヶ月に1度の割合でネットワーク会議が開催され、教員間の知識・能力向上及び交流を行っている。2013年から始まり、2016年6月現在15回実施した。

日付 企画学部 テーマ
1

2013.1.17

医学:阿部

2

2013.4.18

3

2013.7.28

4

2013.10

薬学:半谷

IPE筑波大学の取り組み

5

6

2014.2.18

医学:阿部

平成25年度特別講義IPEの結果報告+ Scotland-Japan project: 世界禁煙デーに併せてe-IPE

7

2014.7.30

医学:阿部

リウマチシナリオブラッシュアップ

8

2014.10.31

9

2014.12.17

10

2015.2.19

医学:阿部  平成26年度下半期のIPE関係の報告
11

2015.6.19

 医学:阿部  平成27年度上半期のIPE関係授業の報告
12  2015.9.25  薬学:半谷先生  名城webキャンパス紹介、シナリオ作成
13  2015.12.18 看護:渕田先生

認知症高齢者の理解を深める看護教育のあり方を体験から検討する

14

2016.3.30

医学:肥田先生

SNSを用いたIPEの試みとその効果

15

2016.6.7

看護:玉腰先生

 母子保健における行政と医療機関の多職種連携+特別講義IPEシナリオ検討
16  2016.9.28

薬学:半谷先生

チーム医療の実践に向けた多職種連携教育

17  2016.12.16

看護:阿部

 特別講義IPEの内容検討、安井先生送別会
18  2017.01.24

看護:阿部

 特別講義IPE実施と振り返り、懇親会